海岸林再生プロジェクト
一般社団法人アース・ブレークスルー

アースブレイクスルー
活動実施日
2015年8月29日(土)9:00~12:00
活動場所
九十九里海岸沿いの海岸林エリア(千葉県山武市)
参加人数
一般40人、スタッフ7人
天候

活動内容

海岸林エリアに植えた苗木が雑草に負けて枯れてしまうのを防ぐために、下草刈り作業をおこないました。今回の下草刈りをおこなったのは1年前に植林をしたばかり場所だったため、苗木の大きさも大人の膝下にも満たない短いものも多く、雑草の茂みの中に完全に隠れてしまっていました。
下草刈りは雑草がもっとも大きくなる夏の期間に行わなければなりません。そのため例年、暑さとの戦いになるのですが、この日は太陽は厚い雲に覆われ、少し肌寒いくらいの気温でした。作業する上では好コンディションといえます。
参加者は3グループに分かれて、林業の専門家の指導の下、鎌を手にしての作業を始めました。この現場での下草刈りも4年目を迎え、参加者の中にはすでに何度か経験された方も少なくなく、慣れた手つきで草を刈る音が響き渡ります。とはいえ、相手はセイタカアワダチソウなど、大人の背丈にも伸びる草で、刈るために膝を折って前かがみになると、体がほとんど隠れてしまうほどです。互いの距離に気を付けて、怪我のないように作業が進められました。
途中の水分補給、ハチの撃退(スタッフが持参したスプレーで)、カマキリがトンボを捕まえる瞬間を目撃、参加者の一人がスマホを草むらに落として捜索の末に発見、な色々なエピソードも起きつつ、午前中で作業は無事に終了しました。刈ったエリアを見渡すと達成感と爽快感に包まれます。この現場の面積全体は4ヘクタール弱もあるの、まだ刈れていない場所は、スタッフや地元の森林組合の手に委ねられます。
ご支援頂いている皆様やボランティアの方々とともに、海岸林の保育管理を続けていきたいと思います(本プロジェクトの実施協力団体:NPO法人森のライフスタイル研究所)。
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(上段左)下草刈り作業開始。大人の背丈ほどに伸びた草を前にして。
(上段中)横一列になって刈り進めていきます。
(上段右)目印の竹の棒の下にあるのがクロマツの苗木。雑草に負けずに生存しています。
(中段左)この現場には野ウサギが姿を現すことも。でも触ったらノミに噛まれるので要注意とスタッフが説明。
(中段中)草刈りが進んで、随分とスッキリしています。手間に見えるのがクロマツの苗木です。
(中段右)目印の竹の棒の下にあるのがクロマツの苗木。雑草に負けずに生存しています。
(下段左)みんなで集合写真。

参加者からの感想・コメント

「会社の同僚と参加しました。草刈り鎌を持ったのは人生初体験です。見よう見まねで刈っていくうちにコツがつかめました。自分はけっこう草刈りのセンスあるかもと思いました(笑)。会社の同僚とこういう広々した場所で共同作業するのは、いいリフレッシュになりますね。また参加したいと思います!」(20代 女性)

「ここ九十九里の海岸林の現場は4回目です。春の植林だけでなく、夏の下草刈りに参加すると、森づくりの本当の大変さが分かりますね。クロマツなどを植えた場所は広くて、場所ごとに苗木の育ち具合や、雑草の生え方も違うのは興味深いですね。土地の起伏や土の養分などが影響しているのでしょうか。なかには雑草に負けて、茶色く変色してしまったクロマツの苗木もありましたが、スタッフの方に聞いたら、先端の部分がまだ緑色だったので生き延びるだろうとのことでした。草刈りがもう少し遅れていたら駄目だったかもしれないと思うと、やった甲斐を感じます」(50代 男性)

主催者のコメント

今回のボランティアの皆さんによる下草刈り作業は8月下旬に行われたため、梅雨明けから本格的に伸び始め雑草の背丈はピークに達し、大人の背丈ほどにも達していました(注:草刈り作業自体は7月から断続的に実施)。2011年から継続してきたこの現場での森づくりも、全体面積は4ヘクタール弱(サッカーコート約20面分)になり、その分、下草刈りが必要な面積も拡大しています。この夏の下草刈りは、ボランティアの皆さんだけの作業では足りず、地元の林業専門事業体(森林組合など)やスタッフ有志による追加作業も例年以上に必要となりました。また、下草刈りの時期も8月下旬や9月にまたがると、枯死してしまう苗木が増えるリスクもあるため、時間との戦いも要されます。
あと数年は下草刈りは必要ですが、地道な作業を怠りなく進めていきたく思います。

スケジュール

9:30 現地に集合
9:40 オリエンテーション
9:50 植林した場所の下草刈り作業開始(途中適宜休憩)
12:00 作業終了

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