海岸林再生プロジェクト
一般社団法人アース・ブレークスルー

アースブレイクスルー
活動実施日
2013/8/25(日)9:00~12:00
活動場所
九十九里海岸沿いの海岸林エリア(千葉県山武市)
参加人数
一般 40人、スタッフ5人
天候
曇り時々雨

活動内容

海岸林エリアに植えた苗木が雑草に負けて枯れてしまうのを防ぐために、下草刈り作業をおこないました。場所は、千葉県の九十九里海岸を目の前にした場所で、雨天にもかかわらず40名以上のボランティアの方々が参加していただきました。当日はあいにくの雨模様でしたが、昨年の同時期の下草刈りは猛烈な日差しの中で参加者もかなりハードだったことに比べれば、作業するには快適な気温に恵まれました。
山の斜面での下草刈りは体の姿勢を保つのが難しいのですが、この海岸林の現場はまったくの平坦なため、未経験の方でも難しくなく各自のペースで進めることができました。作業は予定通り、お昼には終了。雑草に隠れていたクロマツなどの苗木も、作業後にはきれいに見渡せるまでになりました。この下草刈りは、苗木がさらに成長して、大人の胸の高さに育つくらいまでは少なくとも続ける必要があります。ということはあと3〜4年以上はかかることになります。ご支援頂いている皆様やボランティアの方々とともに続けていきたいと思います(本プロジェクトの実施協力団体:NPO法人森のライフスタイル研究所)。
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(上段左)大人の背丈と同じくらいに生い茂った雑草。クロマツなどの苗木はこの中に埋まっていて、そのままにしておくと枯れてしまいます。
(上段中)ボランティアの皆さんによる作業の様子。雨上がりで草が湿っているのでわりと刈りやすい。
(上段右)刈り終わった後の植林地。クロマツなどの苗木が見えるようになりました。この状態なら日も良く当たり成長に良い条件です。刈った草はその場に敷いておいて地面に日があたるのを減らして新たな雑草の繁茂をおさえます。
(下段左)苗木のズームアップ。
(下段中)下草刈りの作業の様子。
(下段右)植林地にはこのように竹を作られた柵で囲っています。海岸なので海からの強風で苗木が枯れてしまうのを防ぐのが目的です。

参加者からの感想・コメント

「このプロジェクトには植林の作業から参加しています。植えて終わりかと思ったら、植えた後の下草刈りが大事と聞いて目からウロコでした。雨が降って地面が柔らかかったので、鎌はあまり使わずに、セイタカアワダチソウなど背の高い草をひたすら引っこ抜いていました。小さい頃から草を抜くのが好きな子だったんです。けっこうツボにはまります」
(20代 女性)
「会社の社内広報でボランティア募集の呼びかけがあって、はじめて参加しました。同じ会社でも部署が違うと全然知らない人が多いので、こういう機会があると、同じ社内でも仕事では顔をあわすことのない人を知り合えて、刺激になります。下草刈り作業では、トゲのある草(ニセアカシア)に苦戦しました」
(30代男性)

主催者のコメント

東日本大震災から2年半がすぎ、本プロジェクトの現場である千葉県九十九里では、震災の爪痕を見つけるのが難しく、一見すると日常が取り戻されている印象はあります。しかし、津波の塩害で枯れた海岸林がまだ手つかずで放置されている場所もあり、後世のためにも少しずつでも健全な森林に切り替えていかなければならないと感じています。
本プロジェクトの植林地では、苗木の成長はもとより、足を踏み入れてみるとバッタなどの昆虫や鳥の巣、小動物のフンなども見られ、木とともに自然の生態系も元の姿を取り戻しつつあることが分かりました。この海岸林を復興のシンボルとして、人間の暮らしの営みの拠り所としてだけでなく、自然の生き物の住処にもなるように、これからも活動をすすめていきたいと思います。
(アース・ブレークスルー代表理事 菅 文彦)

スケジュール

9:00 現地に集合
9:10 オリエンテーション
9:20 植林した場所の下草刈り作業
12:00 作業終了

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